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日本語の歴史 1
方言の東西対立
書名かな | にほんごのれきしいち ほうげんのとうざいたいりつ |
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著者(編者)名 | 柳田征司 著 |
著者(編者)名かな | やなぎだせいじ |
ISBNコード | 978-4-8386-0422-7 |
本体価格 | 2,000円 |
税込価格 | 2,200円 |
判型 | 四六判並製カバー装 |
頁数 | 208頁 |
刊行日 | 2010年4月15日 |
在庫 | 在庫あり ※10冊以上購入ご希望の場合には別途ご連絡下さい。 |
もうすぐ春だ。
――もうすぐ春じゃ。
はやく起きろ。
――はよ起きい。
東西方言の違いは、いつ、どのようにして、なぜ、生じたのだろうか?
――もうすぐ春じゃ。
はやく起きろ。
――はよ起きい。
東西方言の違いは、いつ、どのようにして、なぜ、生じたのだろうか?
はじめに
一 先学の研究―基層語説と方言周圏論と
現代諸方言間に認められる顕著な違い
「子音優位の東部方言と母音優位の西部方言」
基層語説
方言周囲論―伝播と内的変化
二 ハ行動詞の促音便とウ音便
室町時代京都における音便
室町時代・江戸時代初期東国資料における音便
江戸時代後期東国における音便
平安・院政・鎌倉時代の京都における音便
平安・院政・鎌倉時代の東国における音便
二つの音便の生起
促音便からウ音便へ
オ段長音の開合の混同
山陰地方と沖縄方言
ハ行動詞のラ行化
J.ロドリゲス『日本大文典』の記述
「買って」と「借りて」
三 東部方言における促音の多用
現代東部方言における促音多用
東部方言における促音多用の由来
四 形容詞連用形の音便
室町時代以前の音便
東部方言のウ音便
東西対立の成功
J.ロドリゲスの記述と『醒酔笑』の笑話
五 断定の助動詞「ダ」と「ジャ」「ヤ」
希頊周顓講『論語講義筆記』の「ダ」「ヂヤ」
「ダ」・「ヂャ」二形の成立
エ段音の口蓋化
「ダ」・「ヂャ」東西対立の成立
六 打消の助動詞「ナイ」と「ン」
東歌・防人歌の「ナフ」
「ナフ」の語源
大和に「ナフ」が生まれなかったわけ
「ナフ」から「ナイ」へ
七 命令形「起きろ」と「起きよ」「起きい」
東歌・防人歌の命令形
「~レ」形の成立
東部方言におけるカ変動詞「来る」の命令形
東歌・防人歌に見える連体形「~ロ」
東歌・先持ち歌以外にも見られる連体形O形
連体形O形の起源
「~ヨ」形から「~ロ」系を生じた方言と生じなかった方言
東部方言における命令形「~ロ」
八 東京式アクセントと京都式アクセント
京都アクセントと東京アクセントの分岐
分岐の時期
方言間における特殊音素の独立度の違い
音便によって生じた特殊音素
上代における特殊音素
特殊音素の独立
音便の定着とアクセント体系の分岐
全国主要都市アクセント体系
全国主要都市の名詞のアクセント
二音節第五類名詞のアクセント
名詞への影響の実際
三音節第七類名詞のアクセント
四音節名詞のアクセント
二音節名詞のその他の類のアクセント
特殊音素の独立度の違いの生起
九 母音連続の融合と非融合
融合する方言と融合しない方言
V+i
V+u
〈名詞+格助詞「へ」〉・〈名詞+格助詞「を」〉の融合と非融合
a+e
おわりに
あとがき